次の5年を考える 〜変わることと変わらないこと〜
学生生活終了→就職という、これほど分かりやすい人生のターニングポイントもないので、今の考えを文章でまとめる。
概要
就職を転機に変化することしないことがある。環境は変化するが、今までやってきたことの軸は変化しない。環境の変化に対してはメリットとデメリットがあり、記事前半ではこれについて考察する。さらに記事後半では、過去から現在の多方面での活動が「制作」と「制作物の価値追求」という軸で貫かれていることを示し、就職後の仕事や活動も他ではないことを主張する。
環境の変化
大学院生としての生活を終え社会人になるとき、最も大きく変わるのは自分を取り巻く環境だ。
まずこの環境の変化でメリットだと感じることは、以下の3つだ。
- 生活リズムが整う
- 金銭的な余裕が生じる
- 人とのコミュニケーションがある
怠惰な大学院生活を通じ、これら3つは簡単に失われるし、一つでも欠かすと心身の健康に悪影響を及ぼすことを学んだ。
逆に懸念としては、時間的な余裕が減る可能性があることだ。大卒で就職したのち厳しい感じになっている知り合いを見るに、その原因は時間や心の余裕が失われたことに集約される気がする。
Someone's sitting in the shade today, because someone planted a tree long time ago.
今日休める日陰があるのは、ずっと昔に誰かが木を植えたからだ
~Warren Edward Buffett~
どのような環境に身を置くかは重要なことだと考えている。環境は生活を作り人を変化させるからだ。良い突然変異を自身にもたらす様々な"機会"も、環境によってその発生確率が決まってくると思う。
そして環境選びや整備は自分で少しずつやるしかない。
仕事・家・対人関係。QoL直結なこの3つの環境を、なるべく良いものにする努力を続けたい。
「制作」と「制作物の価値追求」という軸
環境が変化していく中で、変わってないこともある。それは全ての活動に通じる「制作」と「制作物の価値追求」という軸だ。
幼少期からパソコンで制作をすることを続けてきた。そしてこれが大学院での研究や就職の方向性を決めた。具体的にどんなことをしてきたかを軽く振り返る。
パソコンを使った制作に打ち込む
小学6年生〜中3くらいまでは撮った写真を公開するための自分のウェブサイトをhtmlで作ってた。中3ではopenBVEの路線データを作ったり、100ページ超え機関紙の制作を担当したりした。大学2, 4年ではInDesignを使って、新歓用のガイドブックと趣味のフォトブックを作った。
プログラミングを始める
大学4年のとき、友人から「お前パソコン詳しそうだからちょっと助けてくれ」と、エンジニアのアルバイトに勧誘される。地元の印刷会社で学生しかいない小さな開発チームだったが、面白そうだったので参加してみた。
これがきっかけでプログラミングを本格的に始めた。
自分が主に担当したのはiOSアプリやLP、管理ページのUI設計と実装だった。
制作において見た目は非常に重要であるが、それがシステムとなると、機能をユーザに伝えるためのインタフェースとしても重要になる。この辺りから持ち始めたUI/UXへの興味が大学院での活動の基になった。
学びを得ながらの制作
大学院ではHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション)を研究し、心理学の知見に基づくインタフェースの設計と実装、出来上がったインタフェースをユーザビリティテストで評価するまでを一通り学んだ。
さらに大学院時代は個人開発にも打ち込み、Webサービスの企画立案から設計、実装、運用までを一通り経験し、その難しさを学んだ。やりたいことや解決したい課題、その手段や対象をビジネスモデルキャンバスに落とし込み実装すべき機能を割り出したり、研究で学んだユーザー心理学からインタフェースを設計したりした。また2~5人でチームを組んで開発をする中で、最短で目的(サービスの完成と成功)を達成するための人的リソース配分を考えること、共通認識をチームで常に一致させるための取り組み(チームビルディング)を試行錯誤しながらやったことが、他で得難い貴重な経験になった。
今後
会社でやりたいことが必ずできるとは思ってないが、これまでの経歴や経験からある程度やりたいこと(探究心を持って継続的に取り組めそうなこと)をやっていきたい。もちろん、個人活動の方も少しずつ進めていく。